2015年8月5日水曜日

インビトゥイーン

インビトゥイーン
このチャプターではとても信じられないハリウッドのトップアニメーター達(一部の人)のサボり方から重要性まで記されている。

イラストには左から歩いてinして来て、右にアウトしていく96フレームの一連の流れを描いているのですがキーアニメーターが描いたのは1フレーム目と94フレーム目。
つまり最初に画面左から入ってくる足と、画面右で抜けて行く足とチャートのみが描かれ、他はインビトゥイーンが描いてね、とテニスに行ったりしてたそうです。
ヤバイですね。

そこから話が飛び、如何にインビトゥイーンが重要か、又著者がインビトゥイーン(動画マン)に対するアドバイス等が記されている。
『重要なのは量感(人や物から受ける、大きさ・重み・厚みなどの感じ・ボリューム)でキーアニメーターの綺麗な線を再現する事ではない。
線のクオリティは一切気にするな。物の形と量感を一定に保つ事が大事。最終的に色が塗られ作品になった際、目に留まるのは形であって線ではない。』
と語っています。

余り上手くないインビトゥイーンと仕事をする際に気を付けた方が良い事を、チャートを用いて色々と説明してくれている。
簡単に説明すると。
エクストリーム(原画)が最初と最後で二枚。
そうするとインビトゥイーン(中割)が三枚要る場合は仕上がりが良くない。
ブレークダウンを間に一枚入れれば仕上がりは向上する。


続いて、アニメーターが絶対やってはいけない事として『アシスタントにチャートを"三等分"させる』という事を紹介しています。
この説明(CGには無関係?)はチャートを用いて説明していますが、著書を読んでもそれが何故なのか良く分からない方もいらっしゃると思います。
結論から言うと、単純に三等分させると計4枚。
両端の2枚だがエクストリームとして描いた場合、等間隔で描かれる間の二枚は『等間隔であっても難しい場合がある』という事です。
複雑な形状の物が複雑なアニメーションでインしてくる場合、どういう形か分からないので崩壊しやすいそうです。
そういった場合、友人の作画アニメーターはエクストリームではなく複雑な箇所だけ参考を描いて上げてました。流石ですね。
※補足として、インビトゥイーンがエクストリームに近い場合は結果が得られやすいとしています。

〇丸の話
これまで著書ではチャートと呼ばれるイラストが多々出てきました。
日本ではチャートに数字を記入する人しない人、まちまちですが。
海外では数字を記入し、更には〇で数字を囲むそうです。
因みにどのフレームを丸で囲むのか?
キーフレーム、つまりストーリー性のあるフレームの事だそうです。

男が歩いてきてチョークを拾って黒板に書いた。
この一連をキーフレームにすると
①男が歩いてくる②チョークを拾う③黒板に書く
この三枚がキーフレームであって、制作の前に何が起きるのかを明らかにしたフレーム。

これまで著書は色々なフレームを紹介してきました。
インビトゥイーン・エクストリーム・ブレークダウン・キーフレーム
上記を理解しておくだけで、どんなに状況下でもショットのポイントを見逃す事は無いと語っています。


次の記事では著書で紹介されている作画法に触れてみます。

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